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廃炉とはなにか 尾松 亮 岩波ブックレット

廃炉とは何か - 岩波書店 (iwanami.co.jp)

読みました。

日本では政府も東電も外野も誰も、廃炉とは何をどうしたら廃炉なのか?を定義しようともせず40年かかります、といってるだけ。ほんとうのところは、計画があいまいなので、進んだのかどうなのかすらもわからない状態であると。

著者はロシア研究の学者さんで、チェルノブイリを取材した本を2018年に出している。

読むとウクライナがいかに真摯にチェルノブイリ原発と向き合ってきたかわかります… 廃炉について、住民の目線から細かい規定をつくっている。ウクライナの場合は、事故を起こしたのは旧ソビエトなので批判的な立ち位置からチェルノブイリを検証できたという事情もあるとは思うが。日本は、政治家と動力燃料なんちゃらやら東京電力やらがなれ合って何も決められない、というか決めることじゃない、なあなあにしとくのが政治家の仕事とか思っている? そして、国民は蚊帳の外、住民は金で黙らされる。

 

廃炉とは何か? 福島第一原発におけるそれ、がきちんと議論され周知されること、他の原発についても計画を各原発ごとに一個づつ策定することが大事なのではないか?技術的にすっきりいくことではなくても、真剣に考える人間がいたかいないかで結果は大きく異なる。そのことは福島第一原発が証明している。

 

ウクライナにおいては、ウクライナ国民が再び危険な量の放射能にさらされないことを願います。ロシア人は、チェルノブイリで被ばくして慌てて撤退していたが、さっさとザポリージャからも出て自分の身の安全を図ったほうがいい。