よくいる57歳の日記

そこらへんによくいる56歳の日記

長谷川等伯 松林図屏風

今年初の東京国立博物館

現行法下の国宝一号、長谷川等伯 松林図屏風 じっくりゆっくり、観ることができた。

霧の中に確かに立っている松、でも霞んでみえない松を、遠くに見える雪山をただ描いた、白黒の絵。みているひとの目線が描いた絵師のそれと重なるとき、これをみた過去のたくさん人々とも視線を共有する。

画家の出身の北陸の海岸に今も同じような松の海岸はあるそうです。

あまりに厳しい寂しい冬の風景、だから余計にみるひとの意識を覚醒させる。まさに世界にワンアンドオンリーな表現ではある。国破れて山河あり、は、城春にして草木深し、と続き、哀しみの中にも大地の暖かさを感じるが、戦後のまさに国破れたそのときに、この松林の風景から始めようという日本人の美意識って、なんつーか切腹的な、武士の美学なんですかね、怖いっちゃー怖い。

ミニ屏風おもわず買っちゃった。高かった^_^汗