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そこらへんによくいる56歳の日記

サンチャゴ デ コンポステーラ

ローマ、エルサレムと並ぶ、三大巡礼地。

巡礼自体はどんどん廃れてきているが、21世紀に入ってやる人が微増しているそう。

基本、現代人はどんどん宗教離れしているけど、自分探し的に宗教儀式や施設を利用することが増えている…という現象。世界中でおんなじなんだね。日本でも御朱印帳もって神社にいったり、健康のため(?)お遍路する人が増えてる。

夜中に、サンチャゴ デ コンポステーラ への巡礼を取材したドキュメンタリー風の番組やってた…。

サンチャゴ:Sanctus Iacobusにちなむ スペイン語の男性の名 聖ヤコブをさす。

サンチャゴ デ コンポステーラは9世紀に西暦44年にヘロデ王に斬首された聖ヤコブの遺骸を弟子たちが大切に埋葬したその場所が発見されたとかで、その後、15世紀まで続くレコンキスタ運動の根拠となった。聖ヤコブ様がそこにいるのだから、キリスト教徒の土地でありムーア人を追い出すべき、と煽られたわけで、「ムーア人殺しのヤコブ」って通り名もあったらしい。

番組の中で、さらっといい話的な風にナレーションされているのに超びっくりしてしまった。聖ヤコブの墓を農民が星に導かれ発見して、レコンキスタのときも力になったみたいなメルヘン風に…。巡礼について語るなら、レコンキスタや十字軍についていうのは余計だと思うが。ヨーロッパ内の権力者(貴族と聖職者)の政治的駆け引きで、9-15世紀の長きに渡って十字軍の名のもとに血を流しまくり、欧州庶民だって駆り出されて苦労したはずのその歴史を…。ドン引きした。

配慮なさすぎるというか、鈍感力がこわい。

 

NHKのBS番組だったけど、同じNHKのBS番組「河瀬直美が見つめた東京五輪」では、五輪反対デモは参加者は金をもらって動員されてる…、というような根拠のないキャプションを入れて、物議をかもしてる。NHKの番組制作が、ことばの部分に関して個人のブログやTwitterレベルに陥ってる感じはある。