――――
会津・米沢街道の宿場として栄え、明治期の磐梯山噴火の影響で檜原湖底に沈んだ「
磐梯山では1888年(明治21年)7月、マグマの熱で地下水が沸騰する水蒸気噴火を起こしたのをきっかけに、小磐梯と呼ばれた山頂部が丸々崩れ落ちる「山体崩壊」が発生した。この際、大量の土砂などに埋もれて477人が死亡。その後も、長瀬川などがせき止められた影響で少しずつ水がたまり続け、檜原湖や小野川湖などが誕生した。
2022.06.20 読売新聞
――――
群馬県の西、浅間山のふもとに位置する嬬恋村鎌原地区は、1783年『天明の大噴火』で発生した土石なだれに一瞬にしてのみ込まれ、住民の約8割にあたる、477人が亡くなったとされています。火山の噴火で埋没したイタリアの古代都市ポンペイになぞらえて“日本のポンペイ”とも言われています。その鎌原地区で発掘作業が始まりました。
2022.10.20 テレ朝ニュース
――――
磐梯山の噴火は、まだ明治時代の出来事。
井上靖の小説 『小磐梯』 で、こどもたちが ブン抜ゲンダラ、ブン抜ゲロ って歌っているのがすごい不気味。心中しに来たと思われるカップルを思いとどまらせたのに、結局ふたりは土石流の中で死んでいった、という…まあ小説なので。
105年隔てた2つの噴火の「死者数」がどちらも 477 なのが不気味です。どちらも正確に数えることができたわけではなく、推定のうえ最低でもこのくらいは亡くなっているという数字。それにしても偶然なのか?
もし、小説の中の心中カップルみたいな人がほんとうにいたら、死者にはカウントされない可能性が高い。そこにいる痕跡をなるべく残したくない人はいつの時代にもどの場所にもいるのだろう。
阪神大震災でも、不法滞在の労働者を含めたら死者はもっともっと多いはず、と言われていた。匿名の死、跡形もなくいなくなった人々。
発掘することで、不測の自然災害が発生したらまず逃げよう!と、強くアピールしてほしいです。