よくいる57歳の日記

そこらへんによくいる56歳の日記

three seasons in otoineppu / David Nash

30年近く前に、今はもうなくなってしまった神奈川県立近代美術館で、

デビッド・ナッシュさんというイギリスの彫刻家の『音威子府の森』という展覧会があった。

 

英語のタイトルは three seasons in otoineppu

通年滞在したのではないから 3シーズンとしたのだろうが、ふか~い雪の中でも製作している写真があったので、真冬にはいた。

じゃあ、いつが空白なのかといったら、秋かなあ?と思った。

秋は、枯れ葉よ~の世界で、静かに冬に向かっていく時間に浸るだけの滞在が必要なので、それをしてないってことなのかな?と思った。

 

デビッド・ナッシュさんは、流木や倒木を使って彫刻をする。あんまり樹を切らない。ちょっとは、切り取ったりしてるとは思うけど…。作った彫刻だけでなく、作る過程を大事にする。生えてた場所で製作して展示する。わっかにトネリコ植えてドームを作ったトネリコのドームが有名。トネリコは北ウェールズに生えてるまんまなので、美術館には展示できない。トネリコファミリーの家系図のイラストも展示されてた。音威子府での作品は、日本の木が日本の木の断面のまま、作品になってたなあ。

 

神奈川県立近代美術館、閉館の前日行きました。もう会えないあの空間。

近代美術って、こーいうややこしい建物にスカスカに展示して、あんまり人来ない、っていうイメージが作られた場所である。

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音威子府は、砂澤ビッキアイヌの彫刻家)の故郷で工芸科のある高校がある。

そばの生産地としては北限で、駅のお蕎麦屋さん常盤軒が有名だったけど、今年の2月7日に店主が亡くなられ急遽閉店してしまったそう。

 

やたら記憶だけが湧いてくる日は、浅崎郁恵さんを聴くしかない...

前ばっかり向かなくてもいいだろう。